ヤングなでしこ 第1関門突破!予選リーグから見る優勝への道

パラグアイに6-0勝利 予選リーグのヤングなでしこ

U-20 Women`s World Cupヤングなでしこ 6-0 パラグアイ代表 @Stade de la Rabine

1勝1敗で迎えたパラグアイ戦。2戦を終えて同じグループのスペインが2勝、アメリカが1勝1敗、パラグアイが2敗で得失点差の関係で日本は3位だった。4点差以上の勝利で無条件での決勝トーナメント進出が決まるヤングなでしこは序盤から攻勢をかけ、90分間で6点を奪い2位で決勝トーナメントに駒を進めた。試合は前半にいきなり動く。開始5分、左サイドバックの北村菜々美のスルーパスを受けたMF遠藤純が左足でグラウンダーのクロス。ニアに走り込んできた宝田が決め先制する。これで波に乗れた日本は立て続けに追加点を上げ、前半だけで4点を奪って見せた。前半2点ずつ奪った2トップは後半に1点ずつ加点し、2トップがハットトリックを達成するという爆発力をみせた。ここまで1点も奪えていなかったFW陣が点を奪い、しかもハットトリックを達成したのは今後の自信になるだろう。さらにアメリカ戦でもクリーンシートを見せたGKのスタンボー華はこの日もPKストップを見せるなど好セーブ連発。無失点勝利に貢献した。

パラグアイにはできたヤングなでしこの戦い方

今大会の死のグループであるC組で最弱がパラグアイであったが、このチームを圧倒して当たり前だと思ってほしい。もちろん選手誰一人として満足はしていないだろうが、優勝を狙えるチームだけにもっと高みを目指して戦ってほしかった。

まずアメリカ戦、スペイン戦でも浮き彫りになったDFラインでのパスミス。中央にいるCBの二人、ボランチのパスミスが特に多い。ミスをすることは悪いことではないが、ミスをしてはいけないところがある。最終ライン、真ん中でボールを取られてしまうと一気にピンチになる。自分で自分の首を絞めていることが、パラグアイ戦でも少しあった。

そして、もう一つはオフサイドの数。パラグアイがオフサイドトラップを仕掛けたり、DFラインを徹底的にコントロールをしていたということもあるが、にしても多い。この試合の日本のオフサイドの数は13個。13ものチャンスを無駄にしていたのだ。パスのタイミングが一歩遅かったり、パラグアイDFにプレスを掛けられ、出すべきところで出せなかったりと高いラインを崩すところのアイディアが足りない。FW二人とも裏を狙うのではなく、一回楔で受けてサイドに展開するとか縦にピッチを使うのではなく、横に広く使っていくべきだった。現に、得点シーンはサイドからがほとんどなのだから。13ものチャンスを無駄にして6点も奪えたのはパラグアイだからであろう。優勝候補のイングランド、北朝鮮、スペイン相手に自らチャンスを失うのはもったいない。連携を高めミスをなくさないと悲願の優勝は遠のく。

上がらないヤングなでしこのエース長野風香の調子

FW陣はハットトリック、サイドの選手もスピードのある攻撃を見せていた。DF陣も今大会は開催国フランスに並んで最少失点をキープしている。ここで期待がかかるのは唯一の海外組である背番号10番MF長野風香の活躍。だが、この選手の調子がイマイチ上がらない。おそらくU-17のW杯MVPである長野に対するマークが厳しいのだろう。だが、そこで真価を発揮できてこそなでしこジャパンでのエースも見えてくる。元々得点を奪いに行く選手ではないが、ここまで3試合に出場し無得点ノーアシスト。さらにパラグアイ戦の後半にPKのチャンスがあったが、失敗している。この試合だけではないが、パスミスや連携ミスも目立つ。ただここまで3試合にフル出場ということはそれだけ池田監督の信頼が厚いということ。長野本人の言う「為を作って、起点となるパスをつくること」という持ち味を評価して使っているはずだ。それだけに生命線である長野のパスが通らなくなるのはヤングなでしこにとっては致命的になりかねない。もちろん全然できていないのかと言われたらそうではないが、期待が大きいだけに強豪相手でも「できる」ところを証明してほしい。世界の良い選手と呼ばれる選手は調子が悪い中でもちゃんと結果は残してくる。しっかりと爪痕を残して良い報告を日本に持ってきてもらいたい。

ヤングなでしこの戦い グループリーグ総評

3試合で7ゴール1失点2勝1敗。初戦のアメリカ戦は林穂之香の30mスーパーゴール弾で辛うじて勝利できたが、パスミスが多い。アメリカ戦だけでなく3試合を通してパスミスが多い。ボール支配率もアメリカ戦は44%、スペイン戦が48%と共に下回っている。多少はパスミスも影響しているだろう。それから攻撃での連携ミス。守備では組織で守り、2人、3人で囲い屈強な海外の選手からボールを奪えている。だが、攻撃ではパスがずれたり、呼吸が合っていなくボールを出したところに味方が走っていなかったりとミスも目立つ。また、サイドバックの上がりが遅い為、攻撃に厚みが生まれない。2重、3重攻撃をするなら、サイドバックの上がりとボランチ1枚の攻撃参加が必要。ここ3試合でもサイドバックの上がりが遅く、いてほしいときにいないことが多くなり、ボランチが潰されることが多々あった。サイド攻撃で点を取れているのだから、もう少し連携を高めれば強豪相手でも十分通用する。

この3試合での収穫は日本の組織的な守備、DFラインの安定感、サイド攻撃。逆に反省点はパスミス、オフサイドの数、サイドバックの上がりだろう。ヤングなでしこが優勝できるかは次のドイツ戦までにどこまで修正できるかにかかっている。日本らしい組織的な攻撃、守備を見せて優勝までノンストップで行ってほしい。次のドイツ戦は8月17日深夜26時30分キックオフ。

負けたスペイン戦のパスミス回数

宮澤ひなた 2回

長野風香  4回

高橋はな  5回

南萌華   2回

北村菜々美 1回

植木理子  1回

アメリカ戦の記事

 

wataru 登録者

コメント

    […] パラグアイ戦 長野風花の記事 […]

    […] 苦しい戦いを続けて来て、決勝まで進んだヤングなでしこはグループリーグで0−1と惜敗したスペインと対戦。ここで見事リベンジに成功する。勝っても負けてもヤングなでしことしての戦いが終わる一戦を最後締めくくったのは、ここまでチームを牽引して来たヤングなでしこの10番長野風花だ。各年代の代表で活躍し、この世代を引っ張ってきた10番は決勝までノーアシスト、ノーゴール。元々ゲームを作るタイプで後ろからバランスを取りながらパスを供給し、為を作ることができる選手であるが、ゴールを量産するタイプではない。今大会もDFラインに入りながらパスを回し、日本の攻撃エンジンをかけていた。だが、今まで引っ張ってきた10番にこの試合を決めてほしいというファンも多かった。その想いが長野のシュートに乗る。相手陣地右でキープしたFW宝田が粘って中央に走りこんで来た長野にパス。それをダイレクトで蹴り込んだ。カーブが掛かりながら、うまくボールが沈み相手のゴールキーパの頭上を越えゴールに吸い込まれた。蹴った瞬間、誰もが「入れ」と思った瞬間だった。この大会ゴールマウスに嫌われていたヤングなでしこの10番が最後の最後に決めてくれた。長野風花関連記事 […]

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