世界女王の前にひれ伏すが、三浦、阪口と収穫の多い一戦!

高かった世界女王の壁

Tournament of Nations
第1試合 なでしこジャパン VS アメリカ代表 2−4 @カンザスシティ
【得点者】
「ア」アレックス・モーガンX3(18分、26分、56分)、メーガン・ラピノー(66分)
「日」田中美南(20分)、阪口萌乃(76分)

ワールドカップとオリンピックが無い年に開催されるこのTournament of Nationsは4つの国で争われる。今年は開催国のアメリカ、ブラジル、オーストラリアそして日本で優勝を争う。来年にはフランスでW杯が、2年後には東京でオリンピックが開催される為、なでしこジャパンは優勝できなくても何かを見つけて成長したいところだが、世界女王アメリカの壁は高かった。
試合は前半18分にアメリカ代表のエースで日本キラーのアレックス・モーガンに失点を許す。その直後に田中美南が同点とするも、モーガンにハットトリックを許し4失点。代表2戦目の阪口萌乃のスーパーゴールもあったが、アメリカに差を見せつけられた。

 

驚きの有吉のボランチと三浦の活躍

この試合のスタメンで驚いたのは有吉のボランチ起用。本来は左SBで起用されることが多い有吉をなでしこジャパンで初めてボランチとして起用した。高倉麻子監督は「総合的に考えて、日本らしくボールを回す上で有吉の良さをボランチで活かせないかという計算があって、前々からやってみたかった」と語った。確かに、本来のサイドバックでもドリブルで仕掛けるタイプというよりも繋ぐ意識の強い選手である。また、DFということで他のボランチの選手よりも守備力はあるかもしれない。ただ、DFからのボールの受け方がサイドを意識し過ぎているようで、前を向いた時に左寄りで右方向の意識が強かった。なでしこジャパンではダブルボランチを採用している為、もう片方のボランチとバランスをとっての守備や攻撃参加が重要になってくる。三浦成美が同じベレーザの選手であったが、相方とバランスを取る意識ができていなかった。有吉本人は「前向きにチャレンジできましたが、まだまだ。」と言っていたようにまだまだボランチとして足りないところがある。ユティリティー性は短期決戦で重宝される為、来年のW杯までに急造のボランチではなく本職に近い形まで持っていってほしい。

その有吉とダブルボランチを組んだのは有吉と同じ日テレ・ベレーザの三浦成美だ。なでしこの10番阪口夢穂の大怪我により所属チームでも阪口の代わりとして急成長を遂げている。三浦の持ち味は相手の攻撃を読んでの守備の良さとゲームメイキング力。守備では相手の真ん中にいるFWやトップ下の選手からボールを狩り、攻撃ではサイドに展開したり細かく繋いだりできる。今回のアメリカ戦でも持ち味を遺憾なく発揮し、4失点した中でも存在感を示した。ただ、課題は多い。攻撃面ではもう少しボールに絡んで、三浦発信の攻撃を増やしたい。それからDFラインでボールを回している時に、真ん中で受けられないシーンが多々あった。いつでも良い状態、良いところに顔を出していつでも三浦経由でボールを回せると良いだろう。守備面では連携が課題。4失点目のアメリカ代表MFラピノーに真ん中を突破されてゴールを許したシーンでは、有吉が突破されたところで早くラピノーに寄せるべきなのか、それともラピノーとワンツーした自分のマークしていた選手に行くべきなのかの判断を早くしたかった。結局、アメリカのボール回しのスピードについて行けず、失点。自分のマークだった選手に一瞬目を離した隙に裏を取られ、ラストパスを出されてしまった。まだまだ連携が足りないし、一瞬でやられるという意識も足りない。

 

阪口萌乃のゴラッソ!

この試合スーパーゴールが生まれた。アルビレックス新潟レディース所属の左サイドバックに抜擢された阪口萌乃。右から左に展開したところでパスがずれるが、増矢が左サイドラインギリギリでボールをキープ。すると上がってきた阪口にパス。阪口は一人かわし、中にカットイン。距離が少しあったが、右足で思いっきり良く放ったシュートはゴール右上の隅へと吸い込まれた。代表2試合目で生まれたこのゴールはこれからの彼女のシンデレラストーリーの始まりかもしれない。だが、課題はある。3失点目は阪口が左サイドをアメリカのヒースに1対1で突破されて、クロスを上げられ失点につながった。そのシーンだけでなくアメリカのフィジカルに屈し何度も突破されるシーンがあった。外国人選手に対する対人の強さを身に付けることがこれからの課題だろう。外国人選手が少ないなでしこリーグでは経験できないだけに、これからもコンスタントに代表に選ばれないとその課題を解決できない。なでしこリーグで活躍し、日本の不動の左サイドバックになれることを期待したい。

wataru 登録者

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