【なでしこジャパン】出場時間とコンディションから見る1年後フランスへの切符<DF編>

Tournament of Nations V.S. オーストラリア 0-2 @Toyota Park 

8月16日から始まるアジア大会に向けて良い結果を残したかったなでしこジャパンだったが、アメリカ、ブラジル、オーストラリアと世界の強豪国が揃った大会で結果どころか勝利すらなかった。ケガ人やコンディション不良、チーム事情で離れた主力もいて本気メンバーとは言えないものの、アジア大会のメンバーに生き残るためにも選手たちはここでアピールをしたかったはずだ。ここで高倉麻子監督に使われてアピールできた選手はおそらくアジア大会のメンバーに入ってくるだろう。また、来年に迫った女子ワールドカップに向けてコンスタントに呼ばれていない選手はこのTournament of Nationsやアジア大会でアピールをしたいところだ。
昨日の試合もオーストラリアに負け、無得点で終わってしまった。守備、取られ方、攻撃のバリエーションなど課題が山積みになった。ただ、収穫もある。新戦力や新たな組み合わせで可能性を見せた選手もいた。そんな今回のなでしこメンバーの来年のW杯に近い選手は誰なのか選んでみた。

オーストラリア戦のスタメン

まずオーストラリア戦のスタメンから

前回のブラジル戦から6人を入れ替えた日本。鮫島、清水、阪口の3人は3試合連続スタメンフル出場となった。また、GKの平尾が代表初キャップ、その他の選手でいうと後半途中から入った杉田妃和が初出場となった。この3試合で招集した全ての選手を使った高倉監督は強化試合という位置付けの大会で色々な選手を色々なパターンで試すことに成功した。

無得点で負けたアジア王者なでしこジャパン

アジアカップでは横山久美のゴールでオーストラリアに競り勝ちアジア王者となったが、この大会でオーストラリアと再戦し、1点も取れずに負けてしまった。両チームとも本番メンバーとは言えないものの層の薄い日本はオーストラリアに力負けを喫した。前半は、日本の中盤でのプレスが効きオーストラリアも攻めあぐねていた様子だったが、後半開始2分のFKで先制されると、終盤に相手のエースFWサマンサ・カーに決められ勝負を決められた。後半は明らかに力の差があった。強化大会とは言え優勝がかかっていたオーストラリアに不用意なFKを与えてしまい、チャンスを与えてしまった。また、熊谷不在の守備の脆さも出て、攻撃陣も牙を向くことができなかった。それでも田中美南、横山久美の2トップの関係は良く、今後の為の良い収穫となった。そこに長谷川や中島依美が絡むことで攻撃が活性化されていた。欲を言うならば、サイドバックの上がりをもう少し早くし、ボランチ1枚が加勢できると厚みのある攻撃ができる。今後の課題となるだろう。

収穫の多かった大会!来年のフランスW杯への切符は誰の手に?

今からフランスW杯のメンバーを予想するのは早い話かもしれない。だが、来年再び世界の頂点に立つには今大会で戦ったアメリカ、ブラジル、オーストラリアに勝たなければいけない。今大会の結果を受け止め、16日から開催されるアジア大会で修正をしていき、来年のW杯で優勝を目指したいところだ。1年後優勝するには今からチームを固めていかないと優勝どころか予選リーグ突破も危ぶまれる。そこで、アジア大会を前に今大会でのフランスへの切符獲得の可能性のある選手を紹介していきたい。

阪口萌乃

出場時間:3試合先発 成績:1G1A

ポジション:左サイドバック

所属:アルビレックス新潟レディース

W杯:有力

今大会でブレイクした一人と言っても良い選手がこの阪口萌乃。過去、代表キャンプに1度呼ばれ、アジアカップでは追加招集で代表に選ばれたも出番はなし。6月のニュージーランド戦で代表デビューをし、熊谷が代表辞退、市瀬が怪我で代表見送り、鮫島がCBに起用されたことで阪口にサイドバックとして初戦のアメリカ戦で出番が回ってきた。まだ代表歴が浅い為、W杯は有力だろう。アメリカ戦でのスーパーゴールとブラジル戦での増矢へのアシストでアピールをした。3試合出場したことと結果だけを見れば、今大会で一番活躍した選手だろう。代表2戦目から3試合にスタメン出場したことで高倉監督の信頼を獲得した形になった。彼女の持ち味は思いっきりの良さとクロスの精度だと思う。攻撃参加で攻撃に厚みを加え、決定的な仕事ができる攻撃的なサイドバックだ。右利きながらも左サイドもできるのは貴重な存在だ。ただ、課題は山ほどある。まだ荒削りで、対人が苦手だ。なでしこリーグでは経験したことのない相手のフィジカルの強さに苦戦し、1対1で突破されるシーンが多かった。世界のトップレベルと戦っていきたいのであれば、一人でボールを奪える選手になってほしい。もっとコンスタントに代表に呼ばれて、経験を積んでほしい。

清水梨紗

出場時間:3試合フル

ポジション:右サイドバック

所属:日テレ・ベレーザ

W杯:当確

今年のアルガルベカップで代表に初招集され、コンスタントに出場回数を重ねてきた清水は高倉体制では主力になった。持ち前の運動量で高倉監督の信頼を獲得し、右サイドのポジションで定位置を獲得した。優勝したアジアカップでも長友佑都バリの運動量で攻守に貢献し、チームを優勝に導いた。清水は特別守備が上手い選手ではないし、クロスもドリブルも特別上手い選手ではない。だが、繋ぐ意識のある選手で足元の技術がある。それに後半相手の足が止まってきた時に一歩足を出せる選手は試合終盤にチームに活気をもたらすこともできる。チームに貢献できる無尽蔵のスタミナがあるサイドバックだ。アルガルベカップ、アジアカップ、今大会と清水個人のレベルも上がり完全に高倉監督の中では絶対的な選手。今後も大きな怪我などがなければ選ばれ続けるだろう。そういう意味で清水は来年のW杯は当確である。

鮫島彩

出場時間:3試合フル

ポジション:センターバック、左サイドバック

所属:INAC神戸レオネッサ

W杯:当確

日本が優勝した2011年FIFAW杯で主力メンバーとして活躍し、今でも代表に残っている数少ない選手の一人。所属のINACでも左サイドバックで起用されることが多い鮫島だが、高倉体制ではセンターバック(CB)で使われることがしばしば。今大会でのCB不足もあり、3試合フルでCBとして起用された。熊谷の代わりにディフェンスリーダーとして期待したのだろう。今大会ではキャプテンも務めた。アメリカに4失点、ブラジル、オーストラリアに2失点ずつと計8失点した結果はCBとして戦った彼女にとって悔しかっただろう。鮫島だけを責めることはできないが、ブラジル戦ではミスから失点にもつながった。熊谷がいないこと、CBの相方も定まっていないこと、左サイドバックの阪口も代表歴が浅いことや準備期間が短かったことも考えれば連携ミスは致し方ないこと。ここで鮫島に求められるのはベテランとしての経験をチームに還元し、周りを成長させること。これから鮫島には怪我の阪口夢穂、川澄奈穂美らと一緒に若手の教育が求められる。自分がサイドバックで出た時は今回活躍した阪口萌乃にサイドバックのお手本を見せ、CBとしては阪口に直接教えれば良い。今後のDFラインの育成は鮫島にかかっているかもしれない。

國武愛美

出場時間:68分(ブラジル戦)

ポジション:センターバック

所属:ノジマステラ神奈川相模原

W杯:有力

國武愛美 記事 http://soccer-wataru22.info/archives/なでしこジャパン初選出、初先発、そしてアクシ.html

今大会でなでしこジャパンに初選出された現在なでしこリーグ3位を走るノジマステラの不動のセンターバック國武愛美。ブラジル戦で初選出で初先発を果たした國武は負傷交代という不運なデビューとなったが、カバーリングのうまさを見せ今大会で結果を残した選手の一人と言える。ブラジル戦交代するまで0点に抑えたことは彼女の自信にもなっただろう。世界の強豪相手でもやれることを証明した。鮫島とのコンビも問題なく、熊谷とコンビを組んだ時にどうなるかが楽しみな選手だ。ブラジル戦では発揮できなかったがボールを繋げられない時のフィーディング力は眼を見張るものがある。なでしこジャパンの新たな武器ともなるだろう。代表歴が浅いことから序列としては市瀬や三宅の下になるが、3日に発表されたアジア大会への切符も掴み、高倉監督の期待も伺える。熊谷がいないアジア大会で結果を残すことができれば、フランスへの道も開けるだろう。それだけにブラジル戦での負傷交代は残念だった。

三宅詩織

出場時間:180分(アメリカ戦フル、オーストラリア戦フル)

ポジション:センターバック

所属:INAC神戸レオネッサ

W杯:当確

なでしこリーグ2位を走る強豪INAC神戸のレギュラーセンターバックである三宅は、もうなでしこジャパンの常連となった。チームでも鮫島と一緒にプレーしている為コミュニケーションは問題ないし、最近はラインコントロールも上手くなっている。23歳とまだ若いが、タレント集団のINACで副キャプテンとしてプレーすることで彼女自身にも代表としての自覚が出てきたのだろう。鮫島とコンビを組んだ時でも鮫島に身を任せるのではなく、自分が引っ張っていく意識もあったように見えた。代表歴もあるということで熊谷や市瀬のバックアップとして他のセンターバックより序列は上。自分で相手にチャレンジする意識も高まりボールも取れるようになってきた。試合に出た時に誰と組んでも同じレベルでできるようになれば、なでしこジャパンのDF陣の底上げにつながるだろう。

この5選手に熊谷、市瀬を加えたメンバーでDFは争われることになりそうだ。今大会では有吉はボランチとしての出場が多かった為ここでは外しているがMF編で紹介したい。もちろん、このメンバーだけでなくU-20のW杯を戦っている選手やなでしこリーグで活躍した選手にも十分可能性はある。日テレの土光真代も今大会では國武の負傷交代により緊急出場となって力を発揮できなく、アジア大会には選ばれなかったが、今後十分にチャンスはある。果たしてどのメンバーがフランスへの切符を手に入れることができるのだろうか?ここからが勝負だ!

今回は3試合でDFとして出場した選手の現状を紹介しました。今後できればMF編、FW編もやっていきたいです。

アジア大会メンバー

最後に8月16日に開幕されるアジア大会のメンバーをお伝えします。

8月3日発表

GK
1 池田 咲紀子 イケダ サキコ(浦和レッズレディース)
18 山下 杏也加 ヤマシタ アヤカ(日テレ・ベレーザ)

DF
3 鮫島 彩 サメシマ アヤ(INAC神戸レオネッサ)
6 有吉 佐織 アリヨシ サオリ(日テレ・ベレーザ)
4 三宅 史織 ミヤケ シオリ(INAC神戸レオネッサ)
2 清水 梨紗 シミズ リサ(日テレ・ベレーザ)
17 國武 愛美 クニタケ アイミ(ノジマステラ神奈川相模原)
5 市瀬 菜々 イチセ ナナ(マイナビベガルタ仙台レディース)

MF
7 中島 依美 ナカジマ エミ(INAC神戸レオネッサ)
15 阪口 萌乃 サカグチ モエノ(アルビレックス新潟レディース)
12 増矢 理花 マスヤ リカ(INAC神戸レオネッサ)
16 隅田 凜 スミダ リン(日テレ・ベレーザ)
10 籾木 結花 モミキ ユウカ(日テレ・ベレーザ)
14 長谷川 唯 ハセガワ ユイ(日テレ・ベレーザ)

FW
9 菅澤 優衣香 スガサワ ユイカ(浦和レッズレディース)
8 岩渕 真奈 イワブチ マナ(INAC神戸レオネッサ)
13 横山 久美 ヨコヤマ クミ(AC長野パルセイロ・レディース)
11 田中 美南 タナカ ミナ(日テレ・ベレーザ)

http://www.jfa.jp/nadeshikojapan/news/00018307/

 

wataru 登録者

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